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2023年08月13日

お城にも使われる「漆喰」は優れた日本の伝統技術!その秘密を解説

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古くから、日本の城郭や神社に寺院に武家屋敷に使われた漆喰(しっくい)は、民家などの家屋の壁や蔵に使われてきました。白さが際立つ漆喰は建物の美しい外観を演出します。それだけ長く愛されてきた漆喰には使い続けられた理由があるのです。今回は昔から長く使われてきた漆喰のさまざまな特徴や、数あるメリットについて詳しく紹介します。

そもそも漆喰とは

「漆喰(しっくい)」は、日本古来の壁材料のひとつとして、昔から城壁や寺院や神社に使われてきました。漆喰は消石灰(水酸化カルシウム)に、つなぎの役割をする糊、さらに、繊維質のつなぎ材となる寸莎(すさ)などを含む建築材料です。主に塗り壁の材料として使用されてきました。

漆喰は消石灰(水酸化カルシウム)が主原料だけに、耐火性や調湿性に優れた建材です。また、二酸化炭素と反応すると硬化します。漆喰は日本だけでなく世界中で使用され、とくにイタリアやフランスなど、エーゲ海周辺の建物の内外壁にも多く使われています。

漆喰のメリット

漆喰は日本の城壁に使用されるほど耐久性は高いのですが、同時に美しい点も特徴です。とくに耐久性に優れ、耐久年数は100年もつともいわれています。しっかりとメンテナンスを怠らなければ、白くきれいな状態のまま長い期間美しさを保つことも可能です。このように漆喰にはさまざまなメリットがあります。そんな漆喰の代表的なメリットを紹介します。

湿度調整の機能を持っている

漆喰は湿度を調整する調湿性能があります。漆喰には細かな穴が開いており、その穴が湿気をコントロールしてくれます。梅雨など湿度の高い時期には湿気を吸い取り、乾燥して湿度の低い冬期には、漆喰は湿気を放出して乾燥を抑えます。漆喰はこのような調湿効果を働かせるのです。 

漆喰は燃えにくい防火性

漆喰は防火性に優れています。古くからお城や武家屋敷の壁によく使われてきたのは防火性が高いからです。当時から燃えない壁材として人気で、火事が多い時代に大名や武士は進んで漆喰の壁を採用していました。

既述になりますが、漆喰の主な原材料は消石灰、水酸化カルシウムで。無機質のため不燃性が高く燃えないのです。建築基準法でも認められた耐火性があり、現在でも漆喰の不燃性を利用し、防火対策を兼ねた住居の壁として使用されています。

明光性

漆喰は高い明光性があり、光を取り込み反射します。夜間に月の光に反射する漆喰の白壁は防犯対策になるのです。また、漆喰は光を取り込み反射することで、白く輝き建物をいっそう美しく輝かせます。

シックハウス症候群対策

漆喰は強アルカリ性で、抗菌作用も優れています。カビや細菌を防ぐ効果があり、シックハウス症候群を防ぐ効果も期待できます。

シックハウス症候群の原因は、家具や建材に使用されるホルムアルデヒドという物質が関係しているといわれています。このホルムアルデヒドが体内に入ると、のどの痛みやアレルギー症状を発症することがあるのです。ところが、漆喰にはホルムアルデヒドを分解する性質があるため、ホルムアルデヒドに悩む方が住宅を新築するときやリフォームする場合には、漆喰を使用することがおすすめです。

消臭効果

漆喰には消臭効果もあります。漆喰には肉眼では見えにくい細かい穴が多数空いています。その細かい穴が酸性の匂いを吸うことで、漆喰のアルカリ性が中和し消臭効果を発揮します。漆喰は人間の体臭や、生ごみの臭い、排水溝などの酸性の生活臭の消臭に効果を発揮します。また、ペットの嫌な臭いの消臭効果も期待できるのです。

漆喰のデメリット

防火や消臭などメリットが多い漆喰ですが、漆喰にもデメリットがあります。そんななかから、漆喰の主なデメリットについて紹介します。

施工に手間と時間を要する

漆喰を施工する場合は、手間がかかり時間も必要になります。漆喰を塗るためには、養生をしてから丁寧に下塗りし、その上に仕上げ塗りを施行します。一般的に使われるビニールクロスに比べると、手間と時間が必要になる工事です。

職人が少ない

最近は漆喰塗りに精通した職人さんが全国的に不足気味です。そこから、漆喰を施行する機会も減り、職人さんも減ってきました。漆喰の仕上がりは、施工する職人さんの経験や技術力により、できあがりに大きく差が出るのです。それだけに、漆喰工事は漆喰塗装の確かな技術力を備えた職人さんに依頼することがおすすめです。

コストがかかる?

漆喰は材料費が高く、さらに手間も時間もかかります。一般的にビニールクロスよりも、施工時のコストはかかります。ただし、ビニールクロスのように定期的に張り替えることがなく、100年もつともいわれ、長期的にみれば漆喰はコスパが良いという見方もあるようです。

汚れが目立ちやすい

一般的に漆喰は白さが際立つため、汚れが目立ちやすくなります。そもそも、漆喰は水をはじかないため、コーラやコーヒーなどが飛んで付着すると掃除が大変です。また、漆喰に付いた汚れは拭き取ることが難しく、上塗りするか、削るかなどの対処法が必要です。

まとめ

漆喰は、もともとは防火性の高さからお城や武家屋敷の壁に使われてきました。現代は、防火性に加え優れた調湿機能なども着目され、室内壁としても広く使用されるようになっています。さらに、漆喰の美しさや重厚さが再認識され、漆喰の良さが見直されているのです。

「有限会社 スケールメイクス」は「超自然素材の家」をご提供しております。それこそが無添加住宅リフォームです。無添加住宅は、昔の家の良い点を取り入れ、漆喰、無垢材、天然石、米糊に、塗料は柿渋など、自然から生まれた建材だけを使い、人にも環境にも優しい家になります。弊社は、主に住まいのリフォームの企画・設計・施工・アフターサポートを行っていて、実績も多く残しております。住宅についてどのような悩みでもお気軽に弊社へご相談ください。