老朽化した設備の交換や家の一部を新しくすることを部分リフォームといいます。大掛かりなフルリフォームと違い、小規模であるため工事中でもそのまま生活できたり費用を抑えられたりという特徴があります。しかし、部分リフォームにも人によってはデメリットに感じることもあるため、工事を始める前にしっかりと理解しておきましょう。本記事では、部分リフォームのデメリットを6つに絞って解説します。

部分リフォームとは

家全体を工事するフルリフォームとは異なり、古くなった箇所や使い勝手を良くしたい箇所のみをリフォームする小規模な工事です。トイレの設備を一新したい、寝室の内装を変更したいといった要望に、コストを抑えたリフォームが可能です。

部分リフォームのデメリットとは

フルリフォームよりも費用を抑えられることや、工期が短くて済むといったメリットがあるのが部分リフォームである一方、デメリットも理解しておかないと、かえって損をしてしまうことにもなりかねません。部分リフォームにどんなデメリットがあるのかを解説します。

費用が予定よりも多くかかることがある

築年数が古い家では、部分リフォームでも予想外の費用が発生する可能性があります。築年数が古いとその分老朽化が進んでおり、工事を始めてからほかの設備の劣化に気づくこともあるからです。とくに浴室やキッチン、トイレといった水回りは経年劣化の影響が出やすく、浴槽の交換だけのはずが給排水管の工事が必要になることも少なくありません。また、床や壁を剥がして初めてシロアリの被害に気付くケースもあります。そのため、当初予定していた工事に加え追加の補修工事が必要となり、その分費用も多くかかる場合があります。

個性的なデザインは将来的に売れにくい

派手、奇抜な内装や一般受けしにくい間取りにリフォームしてしまうと、将来売却を考えたときに買い手がつかないという事態に陥りかねません。自分の家を自分好みのデザインに部分リフォームするのは自由であるものの、いずれ手放す可能性がある場合は、ほかの人の手に渡るということも意識する必要があります。設備も見た目だけを重視するのではなく、使い勝手がよく不便を感じないものを選びましょう。

間取りの変更がしづらい

部分リフォームでは、大胆な間取りの変更がしづらいというデメリットもあります。たとえば、閉鎖的なキッチンの壁を取り壊してリビングと繋げたいというリフォームを希望しても、撤去したい壁が家の構造上必要不可欠であれば取り壊すことはできません。撤去してはいけない壁や柱があるため、希望する間取りに必ずしも変更できるとは限りません。依頼するリフォーム会社によっては、壁や柱をそのままに納得のいくリフォームを提案してくれるでしょう。

2‐4.工期が長引くこともある

部分リフォームは家の一部を工事するため、基本的に仮住まいに移る必要はありません。工事中でも住人がその家で生活することがほとんどであるものの、それゆえに工期が長引くこともあります。住人の存在が気にならないフルリフォームとは違い、工事を行う業者は住人への配慮も欠かせないからです。生活している人のそばで行う工事は、家具や家電の移動や住人の邪魔にならない場所での作業など、気を使うことも多くなります。思ったように作業が進まないこともあり、その分工期が長引き、人件費がかかってしまうこともあります。長引くことが予想される場合は、仮住まいに移ることも検討しましょう。

騒音やほこりが気になる

工事中の家で生活していると騒音やほこりが気になって、生活に悪影響を及ぼす可能性もあります。設備を外したり取り付けたりするときの騒音や、床や壁を剥がす際に舞うほこりなどが気になって落ち着かないということもあるでしょう。また、作業員が毎日出入りすることでストレスを感じる人もいます。それらが気になる場合は、やはり仮住まいを用意したほうがよいかもしれません。

リフォームしていない箇所が目立つ

部分リフォームで一部はきれいになるものの、リフォームしなかった箇所が目立って気になるという事態も招きがちです。気になるところをその都度部分リフォームしていてはかえって費用がかさむことになるため、コストパフォーマンスが悪くなります。家全体に統一感を持たせたいのなら、部分リフォームではなく、最初からフルリフォームをおすすめします。

まとめ

部分リフォームはフルリフォームよりも小規模で費用を抑えられることから、気軽に行いやすいのが魅力です。部分リフォームは一か所よりも数か所をまとめて行うと統一感が出やすく、費用面でもお得です。本記事で紹介したデメリットを参考にして、部分リフォームの成功にぜひ役立ててください。

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