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2023年08月13日

近年断熱材として人気の「炭化コルク」について!詳しくご紹介

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最近、住宅用の断熱材として「炭化コルク」が使われています。炭化コルクは自然の力を活かした断熱材で、さまざまなメリットを持ち合わせています。断熱材にこだわることで1年を通して省エネ効果が働く、住み心地の良い家を実現することも可能です。今回は、断熱材として人気が高い炭化コルクについて詳しくご紹介します。

そもそも炭化コルクとは

炭化コルクはワインのコルク栓と同じ「コルク樫」という樹木の皮を利用しています。炭化コルクは、商品として使用でない、初めて収穫するバージンコルクや、ワイン栓に使うコルクを取った後の、残りのコルク樫などを利用します。

炭化コルクの製造は、余ったコルク樫の樹皮などを砕いて高温の蒸気で蒸し固めたものです。そうして炭化コルクになり、建築材料として使用されます。炭化コルクといわれていますが、コルク樫を燃やすのでなく高温で蒸し焼きにして作るのです。炭化コイルはまさに天然コルク100%のエコな断熱材で、断熱効果は優れています。さらに、防音、調湿、耐腐食性、防虫性なども優れた建材です。

エコロジーな断熱材

炭化コルクの原料となるコルク樫は、ポルトガルやスペインと南フランスに、北アフリカなど、地中海を取り巻く沿岸地域に群生しています。木の寿命は150年~200年ほどあり、木を伐採することなく、丹念に樹皮だけを剥ぎ取り使用します。剥ぎ取られたコルク樫は、抜群の再生力で約9年の期間を経て、ふたたび採集できるまで樹皮が再生するのです。木を伐採することなく資源を有効利用しているといえます。

炭化コイルは環境負荷も少ない

断熱材は大別すると「繊維系断熱材」「天然素材系断熱材」「発砲プラスチック系断熱材」の3種類です。繊維系断熱材は、細い繊維が複雑に絡まりあった断熱材で、ロックウールやグラスウールなどの無機質系と、林地残材や間伐材の木を利用した木質繊維系の2種類があります。発砲プラスチック系断熱材は、プラスチックを発泡させて生産され、スポンジ状の気泡構造になり断熱性能を発揮します。

環境に優しい天然素材系断熱材は、コルク樫や羊毛を利用したもので環境はもちろん、人への悪影響が少ない断熱材です。

炭化コルクの断熱材としての特徴

炭化コイルの断熱効果は高く、1㎤あたり4000万個の空気を内包した微細な細胞から構成されています。

熱伝導率は「W/m・K(ワット パー メートル ケルビン)」で表され、熱の移動のしやすさを数値化したものです。この数値は低いほど熱が伝わりにくく、断熱材を選ぶ際の参考にできます。炭化コルクの熱伝導率は約「0.038W/m・k」です。断熱性能の高い高性能グラスウールと同程度の断熱性能といわれ、断熱材として能力が高い製品です。

炭化コイルが使用される場所

炭化コイルは優れた断熱材として、住宅の屋根や床や壁から、天井の断熱材としても使用されています。また、冷凍冷蔵庫や定温倉庫に、低温が必要となる工場などの断熱材としても使用される人気の断熱材です。

炭化コルクのその他の効果

炭化コルクは断熱材として使用されていますが、持ち合わせた特徴は他にもあります。そんななかから、主なおすすめの機能を紹介します。

防音性能

炭化コルクには優れた防音性と吸音性があります。とくに1,000ヘルツ~2,000ヘルツの音を吸音します。また、衝撃吸収性も備わっていて、音による振動を遮る効果も期待可能です。

調湿性能

炭化コルクは空気中の水分を吸収したり、吐き出したりする性質を持っています。乾燥した冬の乾燥機や、ジメジメした梅雨や夏の湿気が多いシーズンに、炭化コルクが湿気をコントロールする調湿性能を発揮します。

防虫性能

コルク樫の木はスベリンという特有の物質を持ち、虫から身を守っています。コルク樫が原材料の炭化コイルを建材として使うことで、虫やダニを寄せつけない住環境を作り出すのに役立っています。

耐腐食性が優れている

炭化コルクは通気性がよく、虫もつきにくく、長期間腐らず、建材として使用した当初の状態を維持します。それだけに、断熱性能も長期間に渡り維持するのです。このように炭化コイルは劣化や退化が進行しにくい耐腐食性が優れた断熱材で、長期間にわたり効果を発揮するのです。

人にも環境にも優しい

炭化コイルを作る段階で、コルクは自らが出す樹脂成分で自然に固まります。化学接着剤を使う必要はありません。さらに断熱材としての役目を終えた炭化コルクは、土に戻し自然に返すことも可能です。このように炭化コルクは、人にも環境にも優しい断熱材です。

まとめ

炭化コルクは100%天然素材で、きわめて断熱効果が高い建材です。また、天然素材だけに、人にも環境にも優しく、家に住む方々の健康面でも無害です。エコの時代に相応しい、自然の恵みを活かし、その能力を利用した断熱材だけに、よさが認められ現在は多くの建築現場で使われているのです。

「有限会社 スケールメイクス」は、日本の昔の家のよい所を活かし、無垢材、漆喰、天然石、米のりを使い、塗料には柿渋など自然生まれの建材だけを用いて、リフォームを施行いたしております。そんな、自然由来の建材だけを使用するところから、一般的な「自然素材の家」を大きく上回る、いわば「超自然素材の家」を心がけて施工しております。マイホームのリフォームなど、超自然の家に関心がある方はどのようなご相談についても、お気軽に弊社へご連絡ください。